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豆知識 Vol.51 譲渡された相続分の取戻しについて

本コーナーの各記事の内容は、特にことわりがない限り掲載時点の法令に基づいたものとなっておりますのでご注意ください。

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■ 相続分の取戻権とは

民法は、その905条1項で「共同相続人の一人が遺産の分割前にその相続分を第三者に譲り渡したときは、他の共同相続人は、その価額及び費用を償還して、その相続分を譲り受けることができる。」と規定しています。
これを「相続分の取戻権」といいます。

遺産分割は通常、相続人同士で行いますが、共同相続人のある者が自分の相続分を第三者に譲渡してしまうと、その第三者は遺産分割に介入することが可能になります。
しかし、このような事態は、他の共同相続人にとっては寝耳に水ということも多いでしょう。
また、よく知りもしない第三者が遺産分割に介入してくるのは耐え難いことも多いでしょう。

そこで、こういった場合に他の共同相続人が取りうる手段として「相続分の取戻権」があるのです。


■ 取戻権の行使の仕方

取戻権は、訴訟といった裁判所のメニューによらずに行使することができます。

また、取戻権の行使は、共同相続人の一人が単独で行使することができます。

取戻しをしようとする相続人は、相続分の譲受人に対して相続分取戻権を行使する旨通知して、取戻しの対象である相続分の価格および費用を償還し、相続分を譲り受けることになります。

取戻権の行使期間は1ヶ月間とされています(民法905条2項)。
ここにいう1ヶ月間の起算点については、相続分の譲渡の時とする説、譲渡の通知を受けた時とする説、譲渡の事実を知った時とする説が対立しています。

 

2018年3月16日掲載

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