随想録 Vol.4 相続法が約40年ぶりに改正されます

民法の相続に関する規定(相続法)が約40年ぶりに大改正されます。

相続法の改正案は、法務大臣の諮問機関である法制審議会で3年間にわたって審議されてきましたが、この3月にも通常国会に提出され、成立すれば2019年中に施行される見通しです。

今回の改正の目玉は、大まかに言って2点、遺留分と被相続人の預貯金に関する取扱いの変更です。


■ 遺留分について

遺留分の概要についてはこちらの記事をご覧ください。

遺言書によれば法定相続割合によらない遺産分割も可能ですが、その遺言の内容がある相続人の遺留分を侵害するような場合は、その相続人は遺留分減殺請求権を行使して侵害された遺留分を回復することが可能です。
ところが、この遺留分減殺請求がなされると紛争が長期化するのが通常です。
というのは、遺留分減殺請求がなされると遺言の内容にかかわらず全ての財産が共同相続人による共有状態になってしまうからです。

ところで、遺留分侵害を主張する相続人のほとんどは、個々の財産ではなく現預金で自己の権利侵害分の回復を希望するのが通常です。

そこで、改正法ではこの辺の実情を考慮して、遺留分に満たない部分は現金(金銭債権)で受け取れるようにされています(遺留分侵害「額」請求権)。

また、現金がすぐに用意できない場合には、裁判所の判断で支払期限を延ばせる仕組みも設けられるようです。


■ 預貯金の払戻しについて

現在の相続手続においては、預貯金も遺産分割協議の対象とされており、原則として共同相続人全員の合意がなければ金融機関は払戻しに応じてくれません。

この点について、改正法では一部分割や仮払いの制度が設けられるようです。

特に仮払い制度は、要件を満たせば相続人全員の合意がなくても相続人一人当たり「預金額の3分の1×法定相続分」まで引き出せるというもので、これによって相続発生時の資金需要に対する柔軟な対応が可能になると期待されています。


■ その他

その他、自筆証書遺言について方式が緩和され、より使い勝手が良いものになるようです。

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